住み慣れた家も、時を経て生活が変化すると使い勝手が悪くなったり、傷んだりするものです。壊して建て直すという方法もあるけれど、愛着ある家の趣を残しながら、こんなに素敵に生まれ変われるとしたらどうでしょう?今回ご紹介するM様は、そんなリフォームを実現された方です。
明治、大正、昭和と3世代に渡り、住み継がれてきた以前のM様邸は、まさしく冒頭で触れたような、多くの問題を抱えた状態でした。そんな折り、息子さんが2世帯住宅を建てたいと言い出し、今ある家を壊して建て直すか、それとも新たに土地を購入して建てるかという話になったのだそうです。そこで、ご主人が「愛着ある家を壊すのは忍びない。自分がリフォームするので気に入ったら将来住めばいい」とリフォームを決意。ご主人の知り合いに紹介してもらった建築士を訪ね「今ある家をなるべく活かし、生涯自立した生活が送れる終の住まいを」と、設計を依頼しました。「専門的なことはわからないので要望だけをお伝えし、後はプロのおまかせしたんです」と奥様。こうして施工を一任されたのが西村建設さんだったのです。
できるだけシンプルに、そしてオープンにと、間取りはLDKを中心にしたバリアフリー設計。施工にあたっては、柱や梁など、できるだけ元の構造材を生かしつつ、耐震補強をしながら手を入れた部分と以前の家の部材を上手に融合させていきました。そうして新しくなったM様邸は、外観こそ依然と変わらないものの、間取りはすべて一新され、和風建築にアジアンテイストを盛り込んだ、まるで和カフェのような作り。無垢材、特に岡山産の木材をふんだんに使用したバリアフリーのこの家は、木が大好きというM様夫婦も大満足です。年末に帰省したお子さんたちも、この劇的なリフォームに感心し、すっかり気に入った様子だったとか。
「息子が早く入居したがっているんですけど、開け渡すのは先の話。私たちもこの家での生活をもっと楽しみたいですからね」と、想像以上の仕上がりに喜びを隠し切れないM様でした。
※housing reportより抜粋