以前、記事で何度かお話ししている「エアサイクルボード」には、
空気が流れる層(エアサイクル層)が刻まれています。
このエアサイクル層が、床下と小屋裏につながり、
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床下→壁体内→小屋裏→壁体内→床下…
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というように、連続した空気の流れをつくりだします。
では、その空気の流れは、どうやって作り出すのでしょうか。
送風機を使う?
いいえ、そんな機械は一切使っておりません。
空気を循環させる原動力は、太陽と風といった、
コストのかからない熱費ゼロのエネルギーを利用するものです。
では太陽が出ていない時は全くの無駄?
いいえ、当然そんなことはございません。
太陽が出ていない時は、地熱と生活熱を利用します。
地熱とは、地中から上がってくる熱のことで、
地下1.5mの地熱はその土地の年間平均気温にあたる温度を持っているため、
夏は涼しく、冬は暖かいのです。
生活熱とは、私たちが日々の生活を送る中で発生する熱の事です。
例えば暖房や家電器具などからの熱、人体の熱などです。
空気は、温度が1℃でも高い方から低い方にながれていくため、
この地熱と生活熱、そして太陽の余熱をトータルすることで、
エアサイクル層を動かすエネルギーになるのです。